30歳 美活男子の東京徒然日記

30歳男子の東京生活日記です。ただの日記ではなく、色々な情報を発信していきたいと思います!

上京前のお話⑦〜ドイツ留学時代 語学学校入学~

移動の疲れがどっと出て、深く眠り込んでしまった先回。
目覚めてからもあまりゆっくり出来きませんでした。色々と手続きをしなきゃいけなかったから。ビザの取得でしたり(ドイツでは日本人ならビザなしで3ヵ月は滞在可)、留学先の大学の入学手続き、奨学金の手続き等々。それら全てをドイツ語でやらなきゃいけませんでしたので、なかなか大変でした。英語でも対応してくれるとのことですが、英語でも分かんないってば!

8月の上旬にドイツに来ましたが、手続きやら準備やらが落ち着くのに二週間はかかったでしょうか。落ち着いたのも束の間、次は9月から約一ヶ月間通うことになる語学学校の入学準備をしなければなりませんでした。この学校は留学先の大学に併設された学校でした。大学入学の際に必ず一定以上のドイツ語力が求められ、それを証明する必要があります。英語圏の大学と同じです。語学力を証明するものが無かったり、語学に自信がない人は語学学校に通って語学力を上げてから正式に大学に入学します。言葉が分からないとどうしようもないのです。

とはいえ、語学学校に行ったからといって言葉がそんな直ぐに話せたり聞き取れるわけではありません。ましてや大学の講義を聞いて理解するなんて無理な話です。講義内容は予習すればある程度理解出来るのですが、ドイツの大学は厄介なことにディスカッション形式の講義なんです。日本のように教授が学生に一方的にレジュメ等を使用して話すのではなく、お互いに議論をしながら講義を進めることが多いです。つまり、生のドイツ語が飛び交うのです。一年間の短期間で理解できるレベルのものでは到底ありません。

…それでもやるしかありませんでした。なぜなら今回の留学は「交換」留学。休学して行く留学と違って留学先での単位が認められる、卒業が遅れて学費がかさ張るデメリットがなく、四年間で大学を卒業出来ます。ただし、単位が認められるということは、留学先で単位を取得しなければならないということです。そして単位を取得する為にはテストを受けたりレポートを提出したりしなければいけません。しかも海外の大学は入学より卒業のほうが難しいと言われています。つまり僕は向こうの学生達と同じようにテスト受けたり、課題やレポートを提出しなきゃいけなかったんです。。もちろん日本語ではなく、ドイツ語で。

話が逸れましたが、とにかく大学入学前に語学学校に入学しました。入学時にテストを受けさせられ、その成績によりクラス分けされました。確か6〜7クラスくらいだったかな。テストの結果、僕は上から二番目のクラスに入ることになりました。筆記試験の成績が特に良かったらしいです。でも、のちに後悔することになりました。なまじ良い成績を修めた事を…。

クラスが始まって驚いたことは、みんなとにかくよく話すこと。自分の意見や考えをしっかり持っててそれを主張するんです。出る杭は打たれるような日本の文化なんぞ知ったこっちゃない、とでも言うばかりに。そして彼らは自分達の母国の事を大変よく理解していたのです。自分の国の政治、経済、文化…彼らはそれらに対して自分なりの考えを持っていました。合ってるか間違ってるかは別にして、ちゃんと自分の意見を持てるかが重要なのです。

当時の僕はそれが出来ませんでした。外国語という「外」の言葉や文化に対しては目を向けてきました。でも、自分のいる母国に対しては特に気にも止めてこなかった。あまりにも身近過ぎて、「外」から客観的に自分の「母国=日本」を見る視点がなかったんです。大学の教授は留学が決まった僕にたびたびくれたアドバイスを思い返しました。

「留学に行く前に、言葉よりも日本の事を勉強しなさい。」

語学学校では、その言葉の意味を痛いほど理解することになりました。クラスの皆も遠い日本の事にとても興味を持ってくれて、ガンガン僕に質問してくるのです。仮に言葉の壁が一切なかったとしたら、僕はそれらの質問にしっかり答えられたでしょうか?…いいえ、答えられないでしょう。当時の僕はあまりにも知らなすぎた。

そんな感じで色々と大変でしたが、それ以上に楽しかったですね。友達も出来たし、同じ寮に住む子達とも知り合えました。語学学校も慣れて順調に大学入学の準備が出来つつありました。

最後に、留学に行く方だけでなく、これから外国語や海外の文化を学びたいという方に軽くアドバイスをしたいと思います。随分偉そうですが、聞いてください(笑)

異文化を理解するには、自分達の国や文化をまず理解すること。特に海外に興味のある人は外に視点が行きがちになりますが、それ以上に大切なのって我々が住んでいるこの国「日本」です。外人は興味津々で我々の事を聞いてきます。それに答えられるようになり、しかも自分の意見や考えを交えてはっきり主張出来るようになれば、異国の地に居ても怖いもの無しです。語学力は後でいくらでも付いてきます!

自分の主軸さえブレずに保てれば、何処であろうと生きていける…短い留学でしたが、言葉よりももっと大切な事を学べたと思います。
あ、でもブログの留学日記はまだ終わらないですよ(笑)なんかいきなり終わりの雰囲気に持って行ってしまいました^^;
次はいよいよ大学生活です!

せーいち