30歳 美活男子の東京徒然日記

30歳男子の東京生活日記です。ただの日記ではなく、色々な情報を発信していきたいと思います!

上京前のお話⑫〜ドイツ留学時代 ヨーロッパ放浪の旅 後半~

久しぶりの上京前日記です!間が空いて色々と忘れてしまいましたが、簡単に振り返るとドイツに留学して、留学中の休暇を利用してヨーロッパ放浪の旅にでましたと。そしてスペインのマドリードでスリにあい、大切な思い出が詰まった携帯電話が取られてしまいましたと…。悲しみと虚無に包まれながらバレンシア、そしてバルセロナに向かうのでした。

最悪な出来事に出会って、ブルーな気持ちでバレンシアに向かった先回。ブルーとはいえ、列車の窓から見たスペインの風景は何とも言えない美しさでした。特に派手な建物があるわけでも無かったですが、荒涼とした大地はセルバンテスドン・キホーテの舞台を思い起こさせてくれます。日本は列車の窓から景色を眺めてみても、町並みが途切れることはあまりありません。でも、ヨーロッパは違います。マドリード周辺はとくに顕著ですが、町を出発してしばらくするとすぐに何も無い自然の風景がひろがります。本当に、美しかったです。

さて、何やかんやでバレンシアに到着しましたが、ここでの滞在は半日程度。それでもこの街の美しさを堪能するには十分、到着したら早速海へと向かいました。そう、目的は地中海を見ること。海までの道のりはけっこう長かったですが、疲れなど気になりません。自分の目に入るもの全てが新鮮でしたから。道中、何やら街が賑やかなことに気づきました。屋台はたくさん出てるし、何やらめちゃめちゃデカい人形が町中にたくさんあるんです。10m以上はありました!後に調べたんですが、これは「火祭り」と呼ばれるスペインの三大祭りの1つで、でっかい張り子の人形を出すのが特徴みたいです。そんな祭りが開催されているなんて知らなかったので、これはラッキーでしたね。

そんな感じで陽気な町並みを抜け出して、一転して静けさが漂う海辺に出ました。本当に静かで、聞こえてくるのは漂う波の音と、はるか高い青空の中を我が物顔で飛び交うカモメ達の鳴き声だけでした。照りつける太陽の光を浴びて輝く地中海はまるで散りばめられた宝石のようでした。いつまでもここにいて、ただひたすら眺めていたい、そんな気持ちにさせてくれました。

しかし残念ながら、そろそろ駅に向かわなければいけない時間です。次の目的地は友人カルロスの待つバルセロナ。最近は独立問題で揺れているカタルーニャ州の州都ですね。バルセロナではカルロスの実家にホームステイさせてもらう予定でした。初めは約1週間の予定でしたが、図々しく2週間程滞在させて貰いました笑 実はカルロス宅への到着日程を1週間程早めてもらったんです。例の事件のせいで!早めに日本の両親に連絡して携帯をストップしてもらわなきゃでしたし、資金的に肉体的にもちょっと辛くなったからです。野宿しなければ全然余裕だったんですが。

カルロスはご両親と、お姉さんの4人家族で、バルセロナ郊外の高層マンションに住んでいました。お父さんは天体や星を調べることを趣味としているみたいで、実は失業中とのこと。でもお金は持っているし、そんなこと気にしないらしい。何じゃそりゃ笑 お母さんもいかにも南欧らしいかっぷくのよいマンマという感じ。でも若い頃の写真見せてもらったけど、めちゃめちゃ美人でした。お姉さんはこれまた少しふくよかな方で、目がクリクリとした愛らしい表情をしている女性。カルロスによく似ていました。

バルセロナでの2週間は、ただでさえ輝かしい留学時代の中でも、特に強く輝きを放っていた期間。語り尽くしたらキリがないので、あえて詳細はお話しませんが、とにかく充実した日々でした。

さて、いよいよ長きに渡った渡る放浪の旅が終わりベルリンに帰る時がやってきました。カルロスのご家族に空港まで車で送ってもらい、最後まで見送ってもらいました。当時の僕はお別れの時、とても悲しかったでしょうか?いいえ、当時は全然悲しくありませんでした。だってどうせすぐに会えると信じていたから。僕は留学が終わって一旦日本に戻らなきゃいけないけど、またすぐにドイツに帰ってくる。そうしたら、ベルリンとバルセロナなんて飛行機ですぐだから、いつでも会えるよ!…そう信じきっていました。なので、当時よりもブログを書いてる今の方が悲しいですね笑(^^;

さようなら、スペイン。さようならヨーロッパ。思えば僕はこの美しき旅の中に、自分の感情や心を全て置いていったのかもしれません…。今まで歩んできた旅路を決して忘れはしないでしょう。

〜情熱の巡礼路~

この時の旅路を当時の僕はこう名付けました。

つづく